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労基・安衛

【働き方改革】裁量労働もいいけど変形労働時間も使えばどうだろうか

投稿日:2018年3月10日 更新日:

おはようございます。

satokibiです。

働き方改革関連法案で裁量労働制の全面削除が決まりましたね。

今回は1カ月単位の変形労働時間という制度について書いてみました。

 

労働者へ裁量を与えるのもいいけど、そもそも時間管理をまずしたほうがいいですよね。

 

久しぶりの労務の記事となりました。

 

1か月単位の変形労働時間制

定義

1か月単位の変形労働時間制とは、1カ月を平均して1週間当たりの労働時間を40時間になるよ

うに労働日および労働日ごとの労働時間を設定することにより1日8時間、1週間40時間を超え

て労働させることが可能な制度です。

(根拠条文 労働基準法第32条の2)

 

採用するには?

労使協定または就業規則で下記の事項を定めて、会社のある(所轄といいます)労働基準監督

署へ届出します。

定める時効

  1. 適用する労働者の範囲
  2. 対象期間および起算日
  3. 労働日および労働日ごとのカレンダー
  4. 労使協定の有効期間

1.に関しては法令上の制限はありませんが範囲を決めておかないといけません。

全社員でも問題ないとは思いますが明確な基準は必要ですよね。

例えば、管理部門とかでしたら経理部や人事部などは繁忙期間が決まっているので

部署ごとの選定ですね。

 

2.に関してはスタートを決めないと区切れませんからね。

(例:毎月1日を起算日として、1カ月を平均して1週間当たり40時間以内とする。)

が就業規則に記載するオーソドックスな文言です。だいたいの書式がこれです。

あと、当然ですが、対象期間は1カ月以内です。

1か月単位といっていますがね。

 

3.に関してはシフト表やカレンダーを用いて2.に関しての労働時間をあらかじめ決めておかな

いといけないですね。

シフト体制だと作成しているのですぐに対応できそうですが、任意の変更ができないという制

約があります。

この制度は法定労働時間を超えて労働させることができることが可能な為、どの日が何時間と

設定しないと労働者側の予定が立てづらくなります。

その不利益を防止するための趣旨となります。

ただ、絶対変更ができないとすると会社側の不測の事態に対応できないこともあるので、就業

規則に変更できる条件等の列記は必要となります。

 

4.に関しては労使協定を定めた場合は期間が必要となります。行政からは3年以内くらいが運

用するには適切な期間と明記されています。1年スパンで見直しをかけるのが一番多いとは思

います。なんとなくですがこの部分のメンテナンスができていない会社が多いとも感じます。

労働時間の計算方法

上限の計算方法は下記の計算となっています。

社労士試験でもあまり労働時間の部分で深堀りして聞いてくる問題は少ないです。

 

◆計算方法

 

上限時間 =  1週間の労働時間(40時間) × 対象期間の歴日数 ÷ 7

 

●対象期間を1カ月した場合の上限

週の法定労働時間 月の歴日数
28日 29日 30日 31日
40時間 160.0 165.7 171.4 177.1
44時間(※) 176.0 182.2 188.5 194.8

※ 通常の労働時間は1日8時間 週40時間 と決まっていますが

特定の業種においては週 44時間まで可能となります。

でも8時間は変わらないので4時間を残業代発生します。

特定の業種  10人未満の商業、映画・演劇(映画製作は除く)、保健衛生業、接客娯楽

10人に満たない個人経営の会社を対象としています。

かっこ書きの映画製作は除くと書いてありますが既に労働時間という概念自体がなさそう

  ですよね。

 

残業の計算方法

ほとんどの事業主、労働者が気になる部分ですね。

算出方法は下記となります。

  1. 1日については8時間を超えて定めた日はその時間を超えた時間 それ以外は8時間を超えた時間
  2. 1週間については40時間を超えて定めた週はその時間を超えた時間 それ以外は40時間を超えた時間
  3. 対象期間における法定労働時間の総枠を超えて労働した時間(上記1,2の対象時間は除く)

計算例:

グラフを扱えないので見づらいですがこんな感じになります。(厚労省HPより)

 

第1週目 所定労働時間は 40時間 です。

(予定)日 0  月 8 火 8 水 8 木 8 金 8 土 0 合計40時間

(実績)日 0  月 8 火 8 水 8 木 8 金 8 土 0 合計40時間

→ この週は 残業もなく 定時退勤できました。 1日8時間週40時間で終わったので

時間を有意義に使えました。

 

第2週 所定労働時間 38時間 (土曜にも出勤してほしいのでちょっと変

則です)

(予定)日 0  月 6 火 6 水 7 木 7 金 8 土 4 合計38時間

(実績)日 0  月 6 火 6 水 7 木 7 金 9 土 7 合計42時間

→週の始めは余裕だと思ったけど週末でしわ寄せがきてしまいました。

ちょっと反省です。

この場合の残業時間の計算は

金曜日

8時間を予定していたけど9時間労働したから1時間の残業がつきます。

これは普通に計算はできますね。

この残業時間は法定労働8時間に対しての1時間の残業です。

土曜日

4時間の土曜出勤だったけど時間かかって7時間働きました。

3時間の残業がつきそうなのでこの場合は1時間のみの残業となります。

 

何故かというとこの日の勤務は 7時間なので 1日8時間以内で収まっているので

1日あたりでは問題ありません。

ですが週40時間の枠で見てみると 金曜日までで35時間働いてます。

この場合分かりづらいのが、木曜日の残業1時間はカウントしないで34時間として

計算します。

すでに残業代払っているからということになります。

法定労働時間は何時間だったでしょうか。

40時間ですよね。

土曜日の7時間を足してあげましょう。

34時間+7時間で41時間になります。

1時間超過しています。

法律上は この1時間分の残業代だけでよいのです。

結果、この週は残業代の支払いは2時間分だけとなります。

この週だけみると4時間残業していますが2時間しかつかないという現象

が発生します。

 

 

第3週 所定労働時間 42時間 (木金忙しいから少し多く出勤予定です。

その分他減らしますね。)

(予定)日 0  月 6 火 8 水 8 木 10 金 10 土 0 合計42時間

(実績)日 0  月 6 火 8 水 8 木 10 金 11 土 0 合計43時間

→この週の残業代は金曜日の1時間だけとなります。

通常の勤務ですと8時間を超えて3時間つきそうですがこの日10時間労働と決めて

いたのでその時間を超えた時間分だけの1時間でOKとなります。

この点も変形労働時間の成せることですね。

 

第4週 所定労働時間 36時間 (ちょっと落ち着くから早めに帰りましょう)

(予定)日 0  月 6 火 6 水 8 木 8 金 4 土 4 合計36時間

(実績)日 0  月 6 火 6 水 8 木 8 金 6 土 6 合計40時間

→予定よりなんだかんだで4時間多く働いてしまいました。

でも、法定労働時間の40時間に収まっているから残業代発生はなしです。

 

第5週 所定労働時間 16時間 (この月は31日で最終週なので稼働日が2日しかないです)

(予定)日 0  月 8 火 7.1 合計15.1時間

(実績)日 0  月 8 火 8  合計16時間

→ 最終週なので時間調整しないといけなかったけど8時間ピッタリ働きました。

1か月単位の変形労働時間の歴日数31日の法定時間は177.1時間でした。

合計すると0.9時間超えたのでその分の残業代発生しました。

 

結果:通常の勤務形態ですと 残業時間は 7時間(第2週 2時間 第3週 5時間)

のところ、3.9時間の残業時間の支払いで納めることができました。

メリハリの利いた時間設定をすれば使用者にとっても労働者にとっても良い

制度ですね。活用できればですが。

残業代込で働く人も多いですが時間を有効活用という観点では他のことにも

打ちこめそうですね。

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過去問を解いてみよう。

 

平成29年度択一式問1A

上記設問がちょうど変形労働時間制を問う問題となっておりました。

条件は下記となります。

毎週日曜日を起算日とする。

1週間のうち、月曜日、火曜日、木曜日、金曜日を所定労働日とする。(週4勤務です)

所定労働日の労働時間は 9時間 とする。

 

上記を踏まえて問題とされたのが

 

①各所定労働日を全てを9時間を超えて労働時間を延長すれば、延長した時間は法定労働時間

となるが、②日曜日から金曜日まで所定どおり労働させた後の土曜日に6時間勤務をさせた場

合はそのうちの2時間が法定労働時間を超えた労働となる。

 

答えは正しいです。

 

①に関しては設定した9時間を超えた部分から残業になりますのでOKですね。

 

②に関しては金曜日までの時点で9時間×4日間で36時間です。

追加で勤務で6時間勤務しましたので36時間+6時間で42時間となります。

 

算出方法の②はどうなっていたかというと

1週間については40時間を超えて定めた週はその時間を超えた時間 それ以外は40時間を超え

た時間

この会社はこの週36時間としていました。

この場合ははそれ以外は40時間を超えた時間に該当しますね。

42時間-40時間=2時間なのでこの設問は問題は合っていますと帰結します。

 

平成29年度択一式問1B

上記と同じ条件下の設定での問題となります。

問題として

あらかじめ水曜日の休日と火曜日の出勤を振り替えた場合、振り替えて出勤した9時間分は全

て法定時間内労働となる。

 

答えは誤りです。

 

火曜日→水曜日を振り替えしただけなので結果的に1週間で見ると9時間×4日=36時間で収ま

っているので問題ないように感じますよね?

 

この問題では特に触れてはいませんが1か月単位の変形労働時間制は一度確定すると変更がで

きないのが原則でしたよね。

 

何かしらの事情があって変更したことはさておき、

火曜日 → 9時間労働と特定した日

水曜日 → 休日

でしたので、凄く表現がわかりづらいですが

 

水曜日は9時間労働してくださいと事前に取り決めはしてないです。

 

この場合の残業時間の計算は

1日については8時間を超えて定めた日はその時間を超えた時間それ以外は8時間を超えた時間

上記にあてはめると9時間-8時間で1時間の残業代が発生することになります。

 

今回のケースが多発する事業所ではあまり、変形労働時間制の運用は難しいのかなと感じます。

まとめ

今回は1カ月単位の変形労働時間制について書いてみました。

働き方改革の中で裁量労働制が多く取りざたされていましたが、

うまく変形労働時間を活用・運用すればいいのかなと感じます。

 

人員確保や諸々の諸事情があり実態とそぐわない部分も往々にして

ありますが、活用していきたいものです。

 

本日もここまでありがとうございました。

 

以上

 

 

 

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